第三一代 義慈王(在位六四一―六六〇)

三国史記 巻第二十八

百済本紀第六 義慈王

第三一代 義慈王(在位六四一―六六〇)

 冬十一月、王は高句麗と和親をはかり、新羅の党項城(京畿道華城郡西新面尚安里)をうばい取り、〔新羅が唐に〕入朝する道を塞ごうとし、出兵してこれを攻めた。〔新〕羅王の徳曼(善徳王)は使者を派遣し、唐に救援を求めた。王はこの情報をえて、軍隊をひきあげた。