第二〇代 毘有王(在位四二七―四五五)

三国史記 巻第二十五 百済本紀第三

第二〇代 毘有王(在位四二七―四五五)

 毘有王は久迩辛王の長子である(分注。典支王の庶子ともいうが、いずれが正しいかわからない)。〔毘有王は〕容姿が美しく、弁舌さわやかで、人々が貴び重んずるところであった。久迩辛王が薨去したので、〔王〕位に即いた。
 二年(四二八)春二月、王は〔東・西・南・北の〕四部を巡視・慰撫し、貧乏な者には身分に応じて穀物を賜った。
 倭国の使者がやってきた。〔使者に〕従ってきた者が、五十人いた。