新羅・蝦夷との紛争

日本書紀 巻第十一 仁徳天皇

 六十五年、飛騨国に宿難という人があり、体は一つで二つの顔があった。顔は背き合っていて、頂は一つになり項はなかった。それぞれ手足があり、膝はあるがひかがみはなかった。力は強くて敏捷であった。左と右に剣を佩いて、四つの手に弓矢を使った。皇命に従わず、人民を略奪するのを楽しみとした。それで和耳臣の先祖の難波根子武振熊を遣わして殺させた。