第一三代 近肖古王(在位三四六―三七五)

三国史記 巻第二十四 百済本紀第二

第一三代 近肖古王(在位三四六―三七五)

 冬十一月、王が薨去した。
「古記」に、

  百済は開国以来まだ文字を用いて事柄を記述することができなかった。この〔王代に〕なって、博士の高興を得て、はじめて〔文字を〕書き、〔事を〕記すようになった。しかし、高興〔の名前〕は、いまだかつて、他書にあらわれたことがないので、どのような人かはわからない。